革靴好きならその製造工程に興味を持つ方は多いハズ。
ということで。
今回はタンナーの工場見学に行ってまいりました!
一度は行きたいと思っていたのでやっとです。
「どうやって革が作られているのか?」
革好きにとっては気になるところ。
なんせ革靴好きの前に革好きですから!
革製品全般好きなんです。
しっかり工場見学してきたので、レポートにしていきますね!
それでは内容に参りましょう〜!
01|タンナーとは
タンナー(tanner)とは皮から革に加工するお仕事のこと。
皮(skin)
動物の皮を塩漬けや酸化防止のための添加物で処理し、乾燥させたもの。
革(leather)
皮を鞣し(なめし)加工をしたもの。
より柔らかく耐久性が高く、風合いのある素材に仕上げられている。
革靴・革製品に主に使用されている。
全国には300余りものタンナーがあるのだとか。
もちろんタンナーは日本だけでなく、海外にも数多く存在します。
その各タンナーによっても得意な鞣し方法があります。
それも革の面白い点の1つですね!
これぞ革の醍醐味とも言えるくらいです。
02|革の聖地 兵庫県姫路市
そもそも革って主にどこで作られているか、ご存知ですか?
よく栃木レザーは耳にしたことがある方はいるのかも。
僕は昔、栃木レザーはよく耳にしていたので栃木が有名だと思ってました。
実は日本の牛革生産の約7割は兵庫県なんです!!!
なので7割は姫路レザーなんですね〜!
僕が住んでいる岡山からは車で約2時間ほど。
隣県に革の聖地があるって嬉しいですよ、ほんと!
03|株式会社 山陽
今回、工場見学をさせてもらったのは『株式会社 山陽』というタンナー。
「タンナーの工場見学したいなあ〜」
と思い、検索したら出てきたのがここでした。
1911年創業ということで112年の歴史ある企業様なんですっっっ!
伝統ある皮革産業なので楽しみですね。
会社概要
創業|1911年10月6日(明治44年)
住所|兵庫県姫路市東郷町43番地
04|皮が革になるまで
牛の皮が製品になるまでの過程についてです。
いただいた資料から過程を引用させてもらいました。
工程の中から一部抜粋して紹介しますね!
▪原皮
食肉の原皮が保存されている倉庫。
腐敗しないように年中20℃以下に保たれているそうです。
原皮は海外のものが多いのだそう。
倉庫内はヒンヤリしてました。
表面には塩?のようなものが。
まだ毛もあり、生々しさがあります。
▪脱毛・石灰漬け
石灰水を使用して毛を取り除きながら柔らかくしていく工程。
大きな大きなドラムでぐるぐる回して毛を取るんですね。
工場内は硫黄っぽい匂いがしてました。
多分、染料とか薬品とかの匂いかなと。
▪鞣し(なめし)
原皮は真っ白。
約1ヶ月間、タンニンのピット槽に浸けるそうです。
ここの工程で『皮』から『革』になります。
ピット槽を使ったタンニン鞣しは全国的に減ってきていて世界でも珍しくなっているそうです。
▪乾燥
吊るして乾燥させてますね。
これだけの革が並んでいると迫力あります...笑
これがいわゆる 『ヌメ革』です!
触るとけっこう厚みがあって、まだしっとりしている感じ。
じーーっくりと乾燥させるんですねっ!
▪塗装
使用用途に応じて表面に塗装をするんだそうです。
これを3〜4回ほど繰り返して色を載せていくのだとか。
▪アイロン・型押し
革の美しさをより引き出すためにアイロンがけです。
使用用途によっては革の表面に型押しを行うとのこと。
この型の板を押し当てることで型押ししてるんですって!!!
初めて知りました...笑
しかもこれ1枚100万円するのだとか...ひょえ〜!
05|革のアウトレット販売
これは皆さんお待ちかねのアウトレット販売。
他ではないような破格で革が売られてます。笑
展示品だったり形が悪かったりするものだとか。
僕からすると「全然問題ない!」って感じです。笑
レザークラフトをされる方はとてもいいのでは?と思いました。
その時々にならないと何があるか分かりませんがそれもお楽しみですね!
掘り出しモノがあるかも...?です。
ここの吊るされている革はプロ仕様の革ですって。
1枚12,000円〜するみたいです。
小さなハギレも売られてます。
ちなみに僕は靴磨きの敷皮としてこれを購入。
縦110cm×横260cmの巨大な革です。
さて…想定より大きいです。笑
でもこれだけあると敷皮以外にも使えそうです!
しかも気になるお値段...なんと5,000円なんです〜!!!!
そりゃ買うでしょ〜〜!
買う or すぐ買うの2択です。笑
しかも参加すると『革ハギレアソートセット』がもらえます。
大盤振る舞いじゃないですかぁぁぁ!!
妻と2人で行ったので、写真は2人分ですが十分すぎる量でした。
ハギレの1枚はマウスパッドに。
ちょうどいい大きさで、すでにお気に入りです。笑
06|工場見学 お申し込み
工場見学は月1回しているみたいです。
申し込みすればどなたでも行けます。
2023年5月10日、6月14日、7月12日(いずれも水曜日)
10:00~ <約2時間>
8月以降も、順次 公式HPで発表されるそうです。
これは公式HPを要チェックでしょ〜〜〜!
➡山陽レザー・デー〔工場見学・革の相談会・即売会〕のご案内《2023.4~7》
しかもしかも…
費用は『無料』。
これは行くっきゃないでしょ!!
行く or すぐ行く ですね。笑
07|お伝えしたいこと
いただいた資料に大切なことが書かれてあったので、引用させてもらいます。
①皮革のほとんどは食肉などの副産物
(山陽の牛革は100%食肉の副産物)
➡革を作るために動物は殺されていない②頂いた命は大切にして再び活かす
③皮革製造は、環境の保全にも役立っている
株式会社 山陽 資料より
革は食肉の副産物ということを忘れてはいけないですね。
革製品を使うということは命を大切にすることにも繋がると思うんです。
積極的に革製品を使っていきましょーー!
08|まとめ
念願であったタンナーの工場見学をしてきました!
やっぱりネットや雑誌で見たりするのとはわけが違って。
五感を使い、考えるものがありました。
ちゃんと実感・体感しているというか。
臭いだったり、触り心地だったり、音だったり。
皮革産業は伝統ある産業ですし、これからも必要な産業だと思います。
ただなかなか若い人が集まらないのも課題としてあるのかなとか思ったり。
大変なお仕事だと感じました。
革靴や革製品に触れる僕にできること。
それは
革について知る・触れる・使う
これが現時点での僕なりの答えです。
この記事を読んでくださった方もぜひ工場見学へ!!
より革が好きになること間違いなしですよ!
それでは今日はこの辺で。
“Good shoes will take you to a nice place”
〜素敵な靴は、あなたを素敵な場所へと連れて行ってくれる〜
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